• 岩崎太整『映画「ファーストキス 1ST KISS」オリジナル・サウンドトラック』

    Ifureeling Ratings:★★★☆(3.5 / 5.0)

    妻が私と一緒に観たいということで、少し前に観てきました。妻も妹さんにおすすめされたのだそうで、曰く、松村北斗役があまりにも私なんだそうで。

    もちろん顔面のことをいうなら”役”ではなく「松村北斗」に似てる、となるわけで、その点がミソですね。要は服装や雰囲気の話と理解しました。

    たしかに服のセンスは私ですね。眼鏡もこんなんです。この役(硯駈)の雰囲気と同系統をいわれれば、自分でもそんな気がします。

    実際に本作を観た妻も妹さんと同じ感想だそうで、「あまりにもあの頃の●●だ!」とのことでした。あれ?

    でも妻と妹さんのあいだでは「●●のことを大事にしようと思った」との意向が双方確認されたそうなので、なによりです。

    妻はとても本作を気に入って、Blu-rayが出たならぜひ買いたいとのことでした。実際、私も面白く観られました。私は上記の観点があったことでより一層楽しめたという部分があるので、そういうの無しで観ていたなら、そこまででもなかったかもしれませんけどね。なので、本記事を読むあなたに向けて今すぐ映画館へGO!とはいいません。が、配信サービス等で出てきた暁には、1回くらい観ても良いかもしれませんよ。

    映画自体のおすすめ度はそれくらいの温度感ですが、サントラが結構良い感じで、今回、こちらを取り上げたいと思いました。

    岩崎太整『映画「ファーストキス 1ST KISS」オリジナル・サウンドトラック』

    2025年。16曲32分。

    まぁ前回の記事で取り上げました、吉村弘『Flora』もそうなのです。結局のところ空間に浮かべる音楽として機能する感じの作品が好きです。1曲目の空洞なんか、まさにそういうトラックです。もっと長くても良いくらいですが、本作はサントラなのでね。導入部という位置づけでしょう。1分42秒の作品になっています。

    2曲目には歌ものが入ります。こちら歌唱と作詞が優河によるものですが、作曲と編曲を岩崎太整が担っています。だからというわけでもありませんが、アルバム全体の中でも浮いていませんね。まぁ配置の妙もあるでしょう。良い位置だと思います。エンディングの曲なのですが、だからといって最後に配置するわけではなく、2曲目に配置することを選んでいるあたりはこだわりなのでしょうか。歌詞も良いですね。妻との生活がなければ、この歌詞の肌触りもまた違うものになったでしょう。

    5曲目の邂逅も好きですね。27秒の曲ですが、特に前半部分が印象的です。岩崎太整、良いですね。まぁ良いも何も、映画『竜とそばかすの姫』で日本アカデミー賞 最優秀音楽賞を受賞しているのですから、実績のある方であるわけです。個人的には『dele』の仕事が記憶に残っています。このドラマも当時観ていて、曲が印象的だったのでサントラもチェックしたものです。

    以上です。

  • 吉村弘『Flora』

    Ifureeling Ratings:★★★★☆(4.5 / 5.0)

    この記事を執筆する今日は3月も末というところで、最近なんだか温かな気候も続き、春ですなぁ、というところです。

    そこで今回取り上げるのは、 こちら です。

    吉村弘『Flora』

    2006年(制作は1987年) 11曲59分。

    学生時代にディスクユニオンで見つけたQUIET FORESTが手持ちにあります。1996年の作品ですね。これも結構良くて好きなんですが、かといって当時、吉村弘のほかの作品を追いかけるようなこともしていませんでした。追いかけたい音楽ジャンルが多かったのでね、興味惹かれるものすべてに手を付けるなんてことは時間的にも金銭的にも不可能だったのです。

    本作を聴いてみますと、音像が暖かくメロディアスで、なんだか物語性も感じますね。いわゆる環境音楽であったりアンビエントであったり、その手のジャンルに区分されるものと存じますが、その系統の音楽としてはかなり取っつきやすく感じます。通して聴いたときにはまず、Maple Syrup Factoryが印象に残りやすいでしょうか。祝祭的なリフレインが甘美です。

    アルバムのタイトルも似合っていますよね。『Flora』ですから、花、春、豊穣というわけです。まさに、そういう風景が浮かぶ音楽ではありませんか?

    おすすめです。

    以上です。

  • くまきち『くまきちのシーディー2』

    Ifureeling Ratings:★★★★(4.0 / 5.0)

    妻が歌うんです。

    「眠くなってきたヤ~」

    「ベッドに入って寝るヤ~」

    「夜 眠らないと 朝 眠くなるヤ~」

    「太陽さん こんにちヤ~」

    なんかオリジナルソングかなと思っていたら、YouTubeを見せられまして

    これがどうやら「くまきち- kmakici -」さんの動画の曲らしいのですよ。

    で、この動画がなかなか、狂っちまいそうな動画なんです。

    そうそう、「ばよばよ~」もよく言ってます。

    そしてこの方、なんとアルバムを配信されているのです。

    それが今回取り上げる こちら です。

    くまきち『くまきちのシーディー2』

    2020年作。21曲48分。

    ボリュームはもう普通にフルアルバムです。聞き進めていくと意外と面白味のある内容になっていることがわかると思います。世界観というか全体のコンセプトはしっかり一本通っているものがありながら、チープな音なのにアルバムを構成する曲からはなんだかボキャブラリーを感じ取れます。

    どうですか?

    けっこう侮れない感じしません?

    コンセプトアルバムじゃんね。

    個人的には

    ミュージカル#1 本当に好きなの? ~ ミュージカル#3 自信を持って

    が好きですね。「音楽好き」ってどこかで似たようなことにぶち当たってるんじゃないかなぁ。って共感できる歌詞も良い。最初はけっこう可哀そうな展開なんだけど、最後には救いがあって、#3なんか「良かったねぇ」って感じ(笑)

    全体的に言葉遊びも楽しいです。例えば、13曲目の「いつでもそばを煮るよ」とかね。「そばにいるよ」と入るべきであろう部分で「そばを煮るよ」と歌われるんだけど、これはこれで暖かい歌詞だったり。

    曲としては「ミステリーツアー」も。1:06辺りからの展開とか「音楽好き」を感じて良いですよ。

    おすすめです。

    以上です。