劇団四季『BROADWAY’S NEW MUSICAL COMEDY アラジン』

Ifureeling Ratings:★★★★(4.0 / 5.0)

先日、劇団四季のアラジンを観てきました。劇団四季自体が初めてだったのですが、さすがの内容でしたね。

劇団四季『BROADWAY’S NEW MUSICAL COMEDY アラジン』

2015年。19曲1時間5分。

『ジーニー』への期待感。
『アラジン』を観るとなったら、もうこれに尽きますね。ジーニーに期待しない人なんていません。ここが満たされないと、作品全体の満足度まで下がってしまいます。だからこそ、期待も自然と大きくなるわけです。

実際に観てみて、どうだったか。
これは非常に満足。素晴らしかった。奔放でユーモラス。登場人物の中で唯一、客席側をも取り込む縦の展開があって、どこかメタ的な側面をも持つ自由な存在。だからこそ、超人的でイレギュラーな存在と印象付けられます。
マジックの演出も見事。煙の中からモクモク登場、マイクスタンドがスッと出現、「どこでもドア」で退場(笑)。楽しいですよね。

ホール・ニュー・ワールドの魔法。
このシーンに限った話ではないのですが、舞台装置がとても素晴らしかったです。星空と月の表現、そして魔法の絨毯で夜空を飛ぶときの演出。空間が広がる感じがして、とても気持ちよかった。

ただ一つ、月だと思っていた球体が途中から地球になったのは、よくわからんというか、そこだけついていけなかったけど(笑)

全体の感想。
全体としては、アラジンのお仲間3人衆のくだりが冗長に感じたというのはあるものの、そこを除けば、特に悪い意味での引っ掛かりも無かったかなと感じる。

『ジーニー』や『ホール・ニュー・ワールド』といったいわば“目玉”のシーンにしっかり満足できたのは大きいですが、それ以外にも印象に残ったのが、序盤のアラジンが追いかけ回されるシーン。これも楽しかったね。グラバーの街を縦横無尽に逃げ回るアラジンの姿が、非常に立体的でダイナミック。限られた空間の中で、狭さを一切感じさせない演出は見事でした。こちらは“なんとなく”で観てるけど、これはやはり高度な演出なんだろうね。

おすすめです。

以上です。